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第9部分

晝飯も食べずに寢ていたせいか、変な時間に腹が減ってしまい、リビングへ行くと母が夕食の準備を始めていた。

「……あら、健人。あんた、暇でしょ? ちょっと手伝ってよ」

2階から降りてきた健人に、母はそう言った。健人は少しだけ笑みを浮かべて「分かったよ」と言い、母の隣に並ぶ。険悪な狀態で進路の話を終わらせてしまったから、少しぐらいは弁解した方が良いかと思ったが、話を振ってくるまでは答えないことにした。

「今日は何にするの?」

「暑くなってきたから、スタミナが付くものにしようかしらね。健人も、ク��椹‘が効いた部屋ばっかりに居ると、夏バテになるわよ」

「……部屋にはク��椹‘あんまりかけてないんだ。寢る時ぐらいだよ」

全部屋ク��椹‘が取りつけられているが、健人はあまりク��椹‘を好まなかった。今まで使ったことが無いと言うのを前提に、ク��椹‘の風に當たりすぎると體を冷やして體眨�蟣坤工長趣�啶�盲俊7櫎蜷_けて扇風機を回しているだけでもかなり涼しいと、健人は少しだけ悲しそうな顔をした母を見て勵ますように言った。

「ク��椹‘なんて無い生活だったもんね。今さら、ク��椹‘なんてそんなに使えないわよね」

隣で笑う母を見て、少し無理をしているように見えた。健人に苦労をかけまいとしてくれているのは嬉しいが、二人きりの生活の方が何倍も楽しかった。それは悽く辛いことだったのかもしれないけど、二人の間を誰も邪魔しなかった。貧しくて欲しいものも買えなかったけど、健人がそのことに文句を言うことは無かった。母さえいれば、健人は良かったのだ。

「來年、お父さんの十三回忌ね」

「……もうそんなになるんだ」

ジャガイモの皮を剝いている母を見て、健人は父が死んでそんなに経