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第11部分

ふと見せた歩の悲しそうな表情を進は見逃さなかった。

「なんかあったのか? 家で」

「……いや、なんかあったって言うかさ」

言いにくそうにしているのを見ると、何かあったのだろう。両親が離婚してしまい、名字が変わってしまったと言っても血のつながった弟であることは変わりない。進は「言える範囲で言ってみろ」と、歩の腕を摑んだ。

「ここで話すのも何だしさ……。ちょっとどっか入ろうよ。兄ちゃんに時間があるならさ」

「ってことは長くなるんだな。今日はもう帰るだけだから、良いよ」

良いよと言う返事を聞いて、歩は笑顔を向けた。友人には今すぐ行くと言ってしまったが、行っても大してやることが無いのは分かっている。メ��毪沁Wくなると送り、歩は進と一緒に近くのカフェに入った。

晝を過ぎてお茶をしに來た人たちで込み合っている。話し合うには丁度良い、壁際の一番奧が空いていたので、二人はそこに座った。対面に座った兄を見つめて、歩は一つため息を吐いた。こうして、兄と出會えたのは本當に奇跡に近い。いつも忙しい進のことだから、予定も無く話を出來るなんて思ってもいなかった。進の周りを包んでいる空気がとても懐かしく、一緒に居るだけで落ち著いてしまった。

「歩は何にするんだ?」

「ん、何にしようかな」

何を飲むか決めていなかった歩は、テ��芝毪斡紺酥盲�欷皮い毳幞衰濠‘を手に取った。カフェなだけあって、飲み物は沢山あり、見ているだけで迷いそうだ。メニュ��我環�隴摔ⅳ盲俊ⅴ幞恁螗僵‘ダが目に入り歩はわざとそこから目を逸らした。メロンソ��坤蛞姢皮い毪取⒔∪摔蛩激こ訾埂¥い膜猊暢‘ヒ��浼t茶とかしか飲んでいない健人が、メロンソ��坤蜃⑽膜工毪韋銑酩幛皮韋長趣瞧啶�@いた。驚いた顔を見せると、健人はムッとしていたけれど、そのムッとした表情の中に照れが見えてこんな表情もするのかと感心した。あの時は苛立ちも何も無く少しばかりは楽しんでいた。あのままで居れたら、良かったのかもしれない。そんな考えが頭の中に過ぎって、歩は抗うように頭を振った。

「……歩?」

そんな歩の様子を見ていた進が、不審な行動を取っている歩に話しかける。その聲にハッとして、歩は顔を上げた。

「飲み物、決まったか?」

そう言えば、飲み物を聞かれていたと、歩は數分前のことを思い出して、もう一度メニュ��四郡蚵浹趣埂¥蓼磕郡巳毪盲郡韋稀ⅴ幞恁螗僵‘ダだった。

「………………メロンソ��坤扦怙嫟玀Δ�省�

呟くように言うと、進は驚いた顔をして「珍しいな、お前がそんなの頼むなんて」と言った。メロンソ��坤蠑mんだあとに、どうしてこんなものを頼んでしまったのだろうかと思ったが、すでに進が店員を呼んでいたため訂正することも出來なかった。メロンソ��坤蝻嫟啶勝螭啤⒑文轆證轆坤恧Δ�K激こ訾工長趣餉嫻工勝挨槨ぁ⑽簸韋長趣坤盲俊�

「で、何があったんだ?」

進は歩に何かあったことを見抜いていた。笑っていても笑いきれていない無理をした笑みを見た時から、家か學校、どちらかで何かあったことは明白だった。そして、おそらく、家であることも大體は分かっていた。催促するように話しかけると、歩は俯いたまま、話し始めた。

「どうして良いか、分かんないんだよね」

思いついた言葉をそのまま、歩は口に出してみた。最初から弱音みたいなことを言ってしまい、進はどう思っただろうかと顔を上げると、進は歩をジッと見つめ何も言わない。

「今まで我慢してたことが、我慢できなくなってるんだ。別にさ、誰かに嫌われようがなんだろうが、どうでも良かったのにさ。どうでも良くない俺がいんの。だから、どうして良いのか分からない」

貯め込んでいた気持ちを一気に吐き出すと、このときだけすっきりした。しかし、この後でまた貯め込んで苦しくなることは分かっているから、餘計に辛くなった。困ったように歩が笑うと、進は「無理をして笑うな」と諌めた。そんなつもりは無かったが、笑うなと言われて一気に感情